Googleの生成AI「Bard」でプログラミングをしてみる

ついに我らがGoogleが生成AI「Bard」を公開しました。世界を支配するGoogle様が創造されたAIがぽっと出の会社のそれに劣るはずはなく、さっそくChatGPTとどっちがデキる子なのか念のため確認してみましょう。

ChatGPTの記事はこちらです。

Pythonスクリプトを作成してみる

手始めにPythonのコードを書いてもらいます。ChatGPTのときと同じく、OpenPyXLでフォルダ内のすべてのExcelファイルのA1セルの値を配列にするコードをお願いしてみます。

概ねよさそうですが、リスト内包表記の中でosモジュールの関数を呼んでいるのにosのimportを忘れていたり、シート選択をシート名のハードコーディングでやっていたりで、このままでは動きませんね。こちらで明確に指示しているので逆にハードコーディングで構わないA1セルの指定を、わざわざ行列方式にしているのも不親切に感じます。Sheet[“A1”].value でいいですよね。

ChatGPTでは出力されたコードのままコピペで使えたので、こちらは全体的に詰めが甘いという印象です。何やら雲行きが怪しくなってまいりました。

Excel関数を作成してみる

もう少しやさしいExcelワークシート関数を作ってもらいます。これもChatGPTと同様にA列で一番最後の行にある値を参照する関数を考えてもらいます。

いやいや、そうじゃねーから。検索値がはじめからわかってたら苦労しねーから。全然こちらの意図が伝わっていません。

よく見ると、右上に「他の回答案を表示」とあるので、ここをクリックしてみると、どうも回答案2が私が求める回答のようです。

回答案2はこちらです。

一見よさそうに見えますが、最初のやつはA列の途中に空白行があるとダメで、2つめのやつはMATCH関数に存在しない第4引数を渡している時点でエラーです。もっともらしい解説がついてますが、うそです。うごきません。

ChatGPTでは次のような関数を一発で作成してくれました。これは完璧に期待通りに動作します。

=INDEX(A:A,MAX(IF(A:A<>"",ROW(A:A))))

まとめ

ということで、プログラミングにおいては現時点ではBardさんの完全敗北です。

最後にお約束のこの質問もしておきます。

まぁ読める文章ですが、同じ言い回しを繰り返す傾向があるように感じます。「AIが人類を支配する可能性は低い」を3回くらい言っていてクドいですよね。日本語の自然さで言うとGPT-3.5と同等かやや劣る、GPT-4には敵わないといったところでしょうか。

とはいえ、AIはナウ進化中であり、日々AI関連の新技術が登場しています。Google様がこれで終わるはずはありません。一日もはやく人間がはたらかなくていい日が来るように、世界を統べる皆さま方には頑張っていただきたいです。よろしくお願いします。

おわり。